リアルに干渉しないで!【あとがき】

フレンドと心理学

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「リアルに干渉しないで!」を読んでいただきありがとうございました。

分人」という概念はいかがでしたでしょうか?

リアルに干渉されることを嫌がる方は少なくないと思います。
その理由のひとつとして分人を紹介させていただきました。

より仲良くなりたいから、本当のあの人をしりたいからリアルとのつながりを持ちたくなるのもわかります。
でも、たとえ現実世界での繋がりが無かったとしても、私たちの関係は偽物ではなく本物であるとわかっていただきたいと思い当シリーズを書かせていただきました。
このような考え方があると理解していただけたら幸いです。

分人は書きました通り「対人関係における相手との相互作用によって生み出される人格」です。
なので相手が他者との間に生まれた分人に踏み込んでしまうと、対人関係に悪影響を及ぼしてしまいます。

私に対して優しいあの人が・・・他の悪いやつらと仲良くしているとき悪いことばかりしている。
本当のあの人は悪い人なんだ・・・そう思っちゃいますよね。

でも違います。どっちも本当のあの人なんです。あの人は私に対して優しい人で、悪いやつらといる時は悪い人になるだけなのです。それなのにあの人は本当は悪い人だったと決めつけるのはとても残念な事だと思います。

私と読者様にも分人の関係はあると思います。「ドラクエの心理学者としての分人」とその「読者としての分人」といったところでしょうか。

そんな「ドラクエの心理学者としての分人」は分人のひとつであって、バトル好きなフレの前では「バトル大好きな分人」になってるかもしれませんし。

エロブロガーさん達と遊んでいるときは「えろえろな分人」になっているかもしれませんし。
気の合うフレの前では「愚痴を言う嫌な分人」になっているかもしれません。

それらは全て人間関係の相互作用によってつくられる「分人」です。
どれが本当の私とかではありません。ぜんぶ本当の私です。

さて話は変わりますが、分人の考え方で是非おすすめしたいのは「リスクヘッジとしての分人」です。

なにか辛いことがあったとき・・・それがすべてと思わないでください。
それはあなたの分人のうちのひとつが辛い想いをしているのです。

辛い分人がわかったら、その分人の比率をいったん下げてみてください。
辛い想いをしている分人と距離をおいたり離れたりすることでその分人の構成比率は下がっていきます。
そして他のうまくいってる分人の比率をあげて過ごしてみてください。
きっと気持ちが楽になると思います。

このように複数の分人をもつことで様々な困難に対応しやすくなるといえます。

対人関係で悩んだときは是非この分人を思い出してみてください。

みなさんの悩みを解消するきっかけのひとつになれればとてもうれしいです。

仮想現実世界と現実世界の人格に関する問題は今後さらに議論が進むと思われます。
そのとき「分人」という概念は大きな影響をもたらすと考えてます。
分人」については当ブログでも今後とも扱っていきたいテーマだと思います。
よかったら共に勉強していけたら嬉しいなと思っております。
それではまた、次回の講義でお会いしましょう♪

おしまい

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参考資料
  • 私とは何か「個人」から「分人」へ 著者:平野啓一郎 講談社
  • 空白を満たしなさい 著者:平野啓一郎 講談社
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