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う~ん・・・

どうしたのですか?アオイさん?

フレのえるこちゃんがなんか悩んでてね・・・ちょっとまとめてみるね。
えるこちゃんは女子力も高く、みんなのアイドル的存在。
性別は聞かれたら答えるけど女性らしい。公言はしていない。
お仕事等のリアルに関する情報は一切不明。聞いても答えてくれない。
VC(ボイスチャット)に誘われてもいつも断っている。VCできる環境はあるらしい。
女性らしいが、その証拠がないため「オジ疑惑」が持たれている。
そしてゲーム中にリアルの自分の事を考えると気分が落ち込むらしい。

こんなとこかな?

VCやらない人なんていっぱいいると思いますけどね。
でも証拠がなきゃオジ疑惑が出ても仕方ない気も・・・

うん、それはわかるんだけど、えるこちゃんは違うと思うの!
えるこちゃんは女の子!アオイのカンがそう告げているの!

アオイさんのカンってあてになるんですか?

なるよ!!


状況はだいたい把握できました。

カスミさんはえるこちゃんの性別どっちだとおもう?やっぱ女の子だよね!

そうですね・・・アオイさん、えるこちゃんが大切な友達であるならこれ以上詮索すべきではないと思います。

えええ?!どうして。

その理由を説明するためにこの言葉を紹介しましょう。
分人

心理学というよりかは哲学的な考え方です。
小説家・平野敬一郎氏が自身の小説で広めたことで一般化した言葉。
「個人」対比する言葉としての「分人」。
「個人」という言葉の意味を考えてみます。
「個人」という言葉は海外から入ってきた言葉で英語にすると「individual」である。
これは「dividual」(わけられた)に対して否定の接頭語「in」を付け加えたもので、「わけられない」という意味合いがある。
社会全体を見た時、会社や学校に家族等に分けていった先にこれ以上分けられない単位として「個人」がある。これまで社会における最小単位として「個人」があることが一般的であった。
しかし、近年とくにネット社会において「個人」を最小単位とすることに無理が生じてきた。そこで「個人」をさらに分けた「分人」という考え方が注目を浴びている。
『人は対人関係ごとに様々な分人をもっている。たったひとつの「本当の自分」は存在しない。対人関係ごとに見せる複数の顔がすべて「本当の自分」である。』
平野敬一郎・著 私とは何か から引用
「分人 dividual」の概念を提示したのは、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズが1990年にで、その後、平野敬一郎・著「空白を満たしなさい」にてその概念が一般化された。

なお「空白を満たしなさい」は2022年6月25日よりドラマ化されてます。
とても面白い作品なのでぜひ見てみてはいかがでしょうか?


難しすぎるよ!!

ですよね・・・結局何を言いたいかわからないのですが・・・

そうですね・・・つまりこういうことです。
仮想現実世界のえるこちゃんと、現実世界のえるこちゃんは別人格である。

えええ?!そんなばかな!!

多重人格ってことですか?

いいえ、多重人格ではないです。これこそが「分人」という究極の考え方なのです。


よくオフ会にいったら全然別人だったなんて話を聞きますが、そういうことなのですか?

そうです、仮想現実世界と現実世界とで別人にみえるのは「分人」がもたらされるものだからなのです。

仮想現実世界と現実世界とで変わらない人もいるよね。

はい、その人は仮想現実世界と現実世界とで気づかないレベルの似ている「分人」、または現実世界の「分人」をそのまま仮想現実世界に持ってきた人だったと考えられます。


そして今回、えるこちゃんはゲームの人格とリアルの人格と、どちらが本当の人格なのかわからなくなってしまったために悩み苦しんだと考えられます。
リアルに干渉されることを嫌がる方はこの傾向が強いなと感じています。

そうだったんだね・・・結構リアルに干渉して悪いことしちゃったかも・・・

はい、なので今回は「分人」をテーマにリアルに干渉されることをを嫌がる人がいることを知ってもらいたいと思います。
次回、「分人」についてより詳しく説明したいと思います。
おしまい
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