都合の悪い記憶は消えてしまう

フレンドと心理学

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前回までのあらすじ

厄介な人に粘着されてしまったアオイ・・・
その対策を相談しにカスミのもとへ

カスミ
カスミ

さて・・・状況を整理していきましょうか。

アオイ
アオイ

うん・・・

カスミ
カスミ

まずアオイさんをSNSで一方的に非難されている点からみていきましょう。

ツバキ
ツバキ

これ・・・見方によっては嘘はいっていないよね・・・

アオイ
アオイ

アオイそんなことしないもん;;

ツバキ
ツバキ

捉え方っていうのかな?
相手からみて差別されたと感じればそう書けちゃうし。

カスミ
カスミ

そうですね、本人は嘘をついているという自覚はないと思います。
しかし嘘をついてはいませんが「重要な情報」を省いてしまっています。

アオイ
アオイ

それって?!

カスミ
カスミ

「アオイさんがその人が病気だと知る前に、まだ知り合ったばかりだからと断っている事実」をその人は省いているのです。

シオン
シオン

つまり・・・嘘はついていないけど、状況がひっくり返るほどの前提条件を丸ごと隠してしまっているということですか?

カスミ
カスミ

そうです、無自覚であろうとなかろうと自身を正当化させるためにこのような言動を取る人がいます。
この現象はこのように呼ばれています。

暗点化

カスミ
カスミ

自身の正当化のために人は都合の悪いことは記憶から消してしまうものなのです。

暗点化(scotomisation)

フランスの神経学者であるジャン=マルタン・シャルコーが提唱した用語。

自身の記憶の中から思い出したくないことや都合の悪い事実が抜けてしまう現象で、人間の一種の防衛本能とも言える。

プライドの高い人やナルシストほどこの現象が起きやすい。

政治家等が良く言う「記憶にございません」もある意味正しく、都合の悪いことは記憶からすっぽり抜けてしまっているのです。

SNS等でよくみられる「この人に酷いことをされました!」は、蓋をあけてみると言っている方に原因があったというのは多々ある現象だと思います。
これらは暗点化によって引き起こされる現象とも言えます。
このような情報が流れてきたときは便乗して怒るのではなく、冷静に状況を分析したうえで見守るのが良いと思われます。

シオン
シオン

アオイさんを差別主義者に仕立て上げるために・・・アオイさんがその人が病気だと知る前にすでに断っていたことを隠した?・・・ひどすぎです!!

カスミ
カスミ

この暗点化を起こしやすい人の特徴としてプライドの高い人やナルシストがよく挙げられますが、おそらくこの人もそのような「自己愛」の強い人だと考えられます。
ずっと自分のことばかり喋っていた点も「自己愛」の強い人の特徴でもありますね。

カスミ
カスミ

もうひとつ気になった点はここですね。

「病気だから優しくして」

シオン
シオン

う~ん・・・そう言われちゃうと優しくするしかないですよね。

サクラ
サクラ

ですよね、差別は良くないですし。

カスミ
カスミ

そうです、それこそがその人の狙いなのです。
おそらく子供の頃から病気だと言えば周りがやさしくして特別扱いして何をしても許されるという「成功体験」が根付いてしまいこの方法を取っていると考えられます。

ツバキ
ツバキ

でも差別とかしたら周りから非難されるし・・・

カスミ
カスミ

確かに差別の問題はとてもデリケートです。
しかし、自分自身の心を守るためにも、相手が本当に困っているのかそれとも「特権意識」のために利用しているのかどうかをしっかり見極める必要があると思います。

シオン
シオン

特権意識ってこのときに出たお話しでしたよね。

ツバキ
ツバキ

ふむふむ・・・ちょっとむずかしそうです。

カスミ
カスミ

では、ここらで小休止といきましょうか。
シオンさん紅茶を煎れてくださるかしら?

シオン
シオン

はいっ♪

カスミ
カスミ

では少し休んだらまたその人の特徴を考察しつつ対策を練っていきましょう。

つづく

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参考資料
  • 自己正当化という病 著者:片田珠美 祥伝社新書
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